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「第51回古代城柵官衙遺跡検討会」が開催されました。

2025-02-26
▲城柵検風景
 令和7年2月22日(土)と23日(日・祝)に、「第51回古代城柵官衙遺跡検討会」が前沢ふれあいセンターにて開催されました。古代城柵官衙遺跡検討会(通称「城柵検」)は、城柵や関連遺跡の調査担当者同士の情報交換、調査方法の共有、歴史的意義の検討などを目的とするもので、考古学や古代史の研究者、歴史に関心を持つ多くの方々が参加しています。今回の城柵検では「令和6年度発掘調査成果報告」と「特集報告『平安時代の須恵器生産と城柵』」が行われ、2日間で192人(実人数)の方にご参加いただきました。また、22日夜には「情報交換会」が水沢グランドホテルにて開催されました。
 私たち一般財団法人奥州市文化振興財団(奥州市埋蔵文化財調査センター)は、共催として事務や運営に携わりましたが、私(大堀)はというと総合司会に任命されてしまいました。実際には、発掘調査成果報告と特集報告が始まってしまうと、担当の司会が別にいるので、たいして仕事があるわけではなかったのですが、ずっと舞台袖でソワソワしていました。
 
 今回の特集では、東北各地の須恵器生産に関わる調査研究が報告されましたが、岩手・奥州では、江刺稲瀬の丘陵部に広がる巨大な「瀬谷子窯跡群」にスポットライトが当てられました。瀬谷子窯跡群は遺構数・遺物数が膨大で、重要な史跡であることは研究者の間で知られていたのですが、まとまった形での調査報告書は出されていませんでした。今回の城柵検で詳しく取り上げられたことで、今後ますます注目を集めていくことと思います。なお、城柵検会場では瀬谷子窯跡群出土遺物の展示も行われました。
 
 城柵検はもちろん成果報告・特集報告がメインなのですが、それと同じくらい?(人によってはそれ以上?)重要なイベントが情報交換会です。情報交換会は早い話、食事パーティーなのですが、東北各地に関東・中部、そして西日本からも参加者が集まり、それぞれ懇親を深めていました。私はここでも司会を務めましたが、学生時代から参加していた城柵検、先生方に緊張しながら挨拶しに行った情報交換会に、いつの間にか運営側として携わるようになっていたことに、なんだか不思議な感じを覚えました。
 
 今回の城柵検では大勢の方にご来場いただき、盛会の内に終了することができました。ご参加の皆様、および開催にご協力いただきました皆様に心から御礼申し上げます。

(文:専門学芸員 大堀秀人)
▲展示された瀬谷子窯跡出土遺物
■常設展示室観覧のご案内■
開館時間 9:00~16:30
     (最終入館16:00)
観覧料 個人 300円
    小・中・高校生 無料
    (団体15人以上は半額料金)
休館日 毎週火曜日・年末年始
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